建築事業部 先輩後輩対談
自分でできることが増えると、
もっと仕事がおもしろくなる
PROFILE
建築事業部
工事課長
2014年入社
古屋 雅義
建築事業部
工事担当
2023年入社
野村 蒼流
Q1.最初に大変だなと思ったことは?
古屋
野村くんが最初に入った現場は、宇部市の介護老人保健施設だったかな?
野村
はい。研修が終わってすぐ、1ヵ月くらい入りました。
古屋
その現場で覚えていることとか、ある?
野村
そうですね、先輩から道具の使い方などいろいろ教えてもらったんですが、とにかく言葉がわからなくて大変だったのを覚えてます。
親が内装関係の仕事をしてて、僕自身も建築関係の学校に通っていたのでもう少しわかるかなと思ってたんですが…。
実際は建築用語とか本当にわからなくて。
先輩に「なになに取ってきて」と頼まれて倉庫まで行くんですが、結局どれかわからなくて聞きに戻るようなこともありました。
さすがに古屋さんは新人の頃、そんなことなかったですよね?
古屋
いやいや、そこは誰もが通る道じゃないかな。
私も最初は建築の言葉がわからなくて、それこそ職人さんに「なになに持って来い!」って言われて持っていけないのが悔しくて、建築用語辞典を買ってひたすら覚えたよ。
建築に限ったことじゃないけど、やっぱり業界特有の言葉って覚えるまでが大変だよね。
ただ、この業界は用語辞典もあるし、今ならネットで調べれば出てくるし、そこは恵まれているのかもしれないね。
そういえば、昔だったら「持って来い!」なんて言われ方もあたりまえだったけど、それが時代といえば時代だったのかな。
野村
昔は雰囲気が違ったんですね。
まあ、僕も就職するまでは建築現場といったらそんなイメージで、怖い人が多いのかなとか思ってましたけど全然違いました。
古屋
安全に関してというか危険なことだったら今でも厳しさは絶対に必要だけど、協力会社のみなさんも含めて口が悪い人はいなくなったかな。
そんな人がじつはめちゃめちゃ優しかったりもするんだけどね。
野村
そういえば、宇部の現場にいたとき、所長さんが古屋さんとすごく仲がいい方で、「古屋さんってすごい厳しいよ」って言われました。
今思えばあれも結局、半分は安全に関してのまじめな話で、半分は冗談だったんだろうなと思ってます。
古屋
最初に野村くんと一緒になったのが4階建ての新築現場だったよね。
ちょうど基礎工事が終わって鉄骨が立ち始めるくらいに野村くんが入ってきたんだったかな。
それが全部終わって、鉄骨のまわりに足場が組まれただけの状態になったとき、「あまり上まで行くな」とか「掃除をするにしても端には行くな」とか、結構きつめに言ってたよね。
野村
はい。僕は高い場所とか好きで、興味本位で上まで行ってみたいという気持ちはあったんですが、やっぱり安全を第一に考えないといけないと言われていたので、無茶なことはしないようにしてました。
古屋
特に1年目っていうのはつい大丈夫だと思ったり、危険だっていうことに気づかなかったりするからね。
それこそケガでもしたら何もできなくなるし、その意味では厳しいといえば厳しかったかもしれないな。
大変だったと言えば、この前の冬、夜遅くまでコンクリートの押さえをやったのも大変だと思ったんじゃないの?
野村
コンクリートが乾かなくて夜遅くになりましたね。
大変といえば大変だったかもしれませんが、むしろ古屋さんが最後まで一緒に残ってくれて、いろいろな話が聞けておもしろかったですよ。
古屋
ああ、なんか作業の合間合間に仕事とは関係がないような話ばっかりしてたね。
それに近くのコンビニまで歩いていってカップ焼きそばにお湯を入れて帰ってきたら、すっかり冷たくなってたんだっけ。
野村
そうです。たしかあのとき、本当は古屋さん、仕事が終わって帰宅されててもよかったんですよね。
遅くまで残っていただいたのが嬉しかったです。あらためて、ありがとうございました。
Q2.普段から心がけていることは?
古屋
ありがとうという話なら、私も野村くんにお礼を言いたいことがあって、野村くんは毎日、トイレとか喫煙所の灰皿とか、きれいに掃除してくれてるよね。
嫌がる人も多いような作業だけど、いつもありがとう。
野村
じつは、それも古屋さんのおかげなんですよ。
初めて古屋さんと同じ現場になったとき、トイレや喫煙所が毎日きれいなことに気づいたんです。
もちろん、前の現場でも掃除はしていたんですが、毎日ではなかったので「きれい」というより「汚くない」でしたね。
やっぱりきれいなほうがいいな、掃除なら今の自分にでもできるなと思ったのがきっかけだったんです。
古屋
トイレに限った話じゃないけど、現場が整理整頓されていたほうがみんな快適に働けるし、事故の防止や効率化にもつながるよね。
ぜひ、これからも続けてほしいし、私もそうした心がけは持ち続けたいなと思ってます。
野村
そうですね。僕はまだまだできることが少ないですし、掃除も今はもう習慣みたいになってるので、今の現場が終わって次に古屋さんと違う現場に入ったとしても、掃除はたぶん続けるんだと思います。
それに掃除だけではないですけど、ちょっとしたことでも先輩や協力会社の方々などから「ありがとね」とか声をかけてもらえると嬉しいんです。
なので、自分にできることを積み重ねて、お客さまも含めていろいろな人からもっと「ありがとう」と言ってもらえるような仕事をしていきたいですね。
Q3.仕事のやりがいやおもしろさは?
野村
ところで、今の僕が仕事のやりがいと呼べるものは感謝の言葉をかけてもらえることなんですが、建築の仕事が長い古屋さんにとって、やりがいとかおもしろさとかって、どんなものですか?
古屋
毎日のことだったら現場の作業が予定どおり終わったときに味わえる感覚かな。
あと、コンクリートとか発注した資材が足らなくなることも余ることもなく、ドンピシャで使い切ったときは気持ちいいよね。
それに建物が無事に完成したときの達成感はやっぱり大きいし、自分が作った建物をいろいろな人が使ってくれてるのを見るのも感慨深いな。
あと、ときどきグーグルマップとか見て「ここの作業はこうだったな」とか「ここ、まだあるんだ」とか。
地図に残るっていうのがこの仕事の醍醐味なんじゃないかな。
野村
僕はまだその経験がないんですよね。
なので、今のこの現場が完成して地域のみなさんが利用されるのを早く見てみたいという気持ちが強いですね。
古屋
それと、こんなこともあったんだけど、前に話したことはあったかな?
小学校の校舎の改修と増築を請け負ったことがあって、子供たちから「お仕事頑張ってください」とか「かわいい小学校を作ってください」とか毎日のように声をかけてもらったり、手紙を渡してもらったり…。お菓子をくれた子もいたなぁ。
あのとき、工事自体は大変だったけど子供たちの笑顔に癒やされたし、メンバーたちと「この子たちに恥じないような仕事をしないといけないよな」なんて、いつも以上に気を引き締めながら作業してたね。
野村
子供たちも学校がきれいになるの、楽しみだったんでしょうね。
僕もいつかそんな経験をしてみたいです。
ただ、そのためにも覚えなきゃいけないことがまだまだたくさんありますね。
古屋
野村くんは普段から私とか先輩についてまわって仕事を覚えようとしたり、自分ができることを見つけようとしたりしてるからいろいろ任せてもらえるようになるのも早いんじゃないかな。
これからもっと経験を積んでいけば、今以上に仕事のおもしろさとか感じられるようになるはずだから、今の姿勢を忘れないでもらいたいな。
野村
ありがとうございます。
せっかく今、安成工務店にとっても一大プロジェクトといえるようなこの現場に入らせてもらっているので、完成まで吸収できることをしっかり身につけていこうと思います。