住宅事業部 設計(デザイナー)インタビュー
設計はお客様の生活の質を左右する仕事。
その思いを忘れずに
日々の業務に取り組んでいます
住宅事業部 設計(デザイナー)
2007年入社
池澤 雅彦
Q1.設計士としてのスキルはどのようにして培われましたか?
建築系の専門学校で建築の基礎について学び、安成工務店に入社しました。初めの 数年は主に設計センターという設計に特化した部署で設計士の業務を覚えていきました。
設計センターでは、各支店の設計士から届くさまざまな設計図を、支店と力を合わせて形にしていきます。ほとんど完成している設計図が届くこともあれば、手描きのラフのような状態で設計図が送られてくることもあります。
完成している設計図であれば、設計に誤りがないかどうかチェックしたり、建てようとしている家が地震や台風などに耐えられる構造になっているかどうかを計算したりします。
手描きのラフのような設計図が送られてくるときには、情報を整理してパソコンで設計図を作成します。
ほかにも対外的なことで言えば、工事に取りかかるには行政から建築許可をもらう必要があるので、その申請業務を行なうこともありました。
設計センターにはベテランの設計士も常駐しているため、わからないことや疑問があればすぐ質問できますし、質問を書きためて1日の終わりに提出すれば翌日には回答をもらえます。また、設計センターには当社の住宅のほぼすべての設計図が集まるため、設計士としての知識や技術を習得するのに適した環境だと思います。
その後、支店の設計担当に配属され、先輩に同行しながら経験を積み、現在はお客様と直接、家の間取りや設備などについて具体的な打ち合わせをして設計を行なっています。
Q2.お客様とのやり取りの中で印象深かったことは何ですか?
あるお客様から「当初の予算より高くなっても、池澤さんの設計したこの家に住みたい」と言ってもらえたことですね。
当社の販売する住宅は、自由に設計できる注文住宅で、建材に自然素材を多く取り入れているため、同じ間取りでもお客様の想定より高くなってしまうこともしばしばあります。
打ち合わせを重ねるなかで、お客様の希望の間取りにすると予算をオーバーしてしまうことも伝えましたが、「池澤さんの設計したこの家に住みたい」という言葉をいただきました。
お客様に信頼してもらえて、また、自分の仕事に価値を感じてもらえたと思えた出来事でした。
注文住宅は、まだ実物がないなかでお客様と一緒に創り上げていくものなので、いかに信頼して任せてもらえるかがとても重要だと思っているので本当に嬉しかったですね。
Q3.仕事をするうえで大切にしている考え方はなんですか?
設計の良し悪しは、そこに住まわれる家族の暮らしの質に大きく影響します。そのため、そのような重大な仕事を任せてもらえているということを忘れないようにしています。
以前、ある共働きのご夫婦から 、家事に充てられる時間が多くないため、できるだけ家事 動線を効率的にしたいという希望をいただきました。
このときは、お二人の生活のリズムや洗濯の時間、洗濯物を干したい場所、掃除の頻度などを 細かくヒアリングして、お二人にとって最も住みやすくなるように設計することを心掛けました。
最近では、「こういう家に住みたい」と間取り図を描いてきてくださるお客様もいます。 しかし、それをもとに設計するとかえって不便になりそうなこともありま す。そんなときは、お客様がより質の高い生活を送れるように、理由とともに代案を提示するようにしています。
この考えを忘れず、家が完成したときにお客様と一緒に「いい家ができましたね」と分かち合えたら、この上ない達成感も手にすることができます。
Q4.今後の目標は何ですか?
ひとつはお客様が感動するような手描きのパースが描けるようになることです。
設計ツールが発達し、お客様にパソコンで作成した3Dパースを見ていただく機会も増えました。3Dパースであれば視点を変えたり、向きを変えたりもできるので、便利になっていることは間違いありません。
しかし、今までに担当させていただいたお客様は手描きのパースに興味を示してくれた方も多く、パソコンで作成するパースにはない感動があると思っているため、それをお客様に届けられるようになりたいですね。
もうひとつは、これまでの経験やスキルを 部下や後輩に伝え、成長を支援することです。
私は今まで、設計センターでの経験やお客様との打ち合わせから 、お客様の日々の暮らしをイメージする力や、希望に合わせてできる提案の幅が広がったと思っています。
私自身、まだまだ学ぶべきことはありますが、現在はありがたいことに後輩が増え、部下もできました。組織がどう変化しても、安成工務店の設計チームとして常に最新の情報を共有し合い、最高の家を提供し続けられるよう尽力していきます。